Keiの自然探索日記

主に湿地帯を中心に昆虫や植物を見つけに野山を駆け巡る日記

初秋の醍醐味⓵

9月は自分にとって忙しい季節であり中々自由な時間が取れない時期だった。そんな中9月下旬になりようやく自由な時間も増えてやる事といえばそう、今年の春から予定していたコバネアオイトトンボとマダラヤンマの採集である。両種ともどこでも見られるというわけではなく、いわゆる希少種という部類に入る。特にコバネアオイトトンボ環境省のレッドデータでは絶滅危惧IB類であり非常に貴重な種である。

 

9月24日。この日は天気に恵まれず午前中から雲が多い天気だった。コバネアオイトトンボがいる場所は知っていたので、マダラヤンマが生息していそうな環境をマップで調べ5つ程目星をつけて周ってみる事にした。

 

最初に行った池は海沿いの町にある背の高い抽水植物が多く生えているいかにもな池である。

f:id:Kei8200:20191124231158j:image

ポイント①の池

この池は一番最初で天気もよろしくなかったのでさっと確認しマダラヤンマが居ないと判断し次のポイントへ向かった。次の池からは写真はないがどれも池が小さくてギンヤンマしかいなかったり、そもそも柵があって入れなかったりでまともに散策する事が困難だった。

 

そしてコバネアオイトトンボが生息するトンボ屋の間では割と有名?な池へ行った。池へ着くなり空は完全に厚い雲で覆われてしまい曇天での採集を余儀なくされた。この場所は複数の大きな池からできていて初見だった自分はどの場所にいるのかもわからずひたすら池周辺の草地を徘徊し続けた。昼頃到着してから2時間程探したがアオイトトンボしか見つからず諦めかけていた。そして一番奥の池周辺を歩いている時アオイトトンボよりひと回り小さなイトトンボが飛んでいたので採ってみると。

f:id:Kei8200:20191124232247j:image
f:id:Kei8200:20191124232242j:image

コバネアオイトトンボ

やっとコバネアオイトトンボを捕まえる事ができた。アオイトトンボともオオアオイトトンボとも違う華奢で控えめなフォルムにラムネのようなこれまた控えめなブルーに感動した。図鑑やネットの画像で見てる時はただ小さなオオアオイトトンボくらいにしか思っていなかったが実物を見て自分の中の評価が一変した。

 

その後はコツをつかんで何匹も見つける事ができ、混生しているアオイトトンボとの違いも一瞬でわかりようになった。

f:id:Kei8200:20191124232803j:image

十分コバネアオイトトンボを堪能し帰路につく頃には雨が降り始めこの日の探索は終了となった。

 

マダラヤンマは結局この日は見ることができなかったが、目標の一つであったコバネアオイトトンボが見られて満足する事ができた。コバネアオイトトンボはおそらく県内で唯一の確実な産地だと思うのでこの場所でこれからも生息していてくれる事を願う。

                  ⓶へと続く